マットレスと敷布団を一緒に使うのはNG!寝心地が悪いときにやるべきことは?
寝具コラム by Dany Milham2023年9月22日読了目安時間: 8

マットレスと敷布団を一緒に使うのはNG!寝心地が悪いときにやるべきことは?

マットレスの寝心地が悪いと感じたときに「敷布団を重ねれば改善されるかも…」と考えたことがあるかもしれません。しかし、マットレスと敷布団は性質や使用目的が違うため、併用することはおすすめできません。この記事では、寝具の寝心地に満足していない人に向けて、寝心地の悪さの原因やその解決策について詳しく解説しています。ぜひ最後まで目を通してください。

【寝心地が悪いのはなぜ?】マットレスと敷布団の寝心地の悪さの原因とは?

使用している寝具がなんとなく寝心地がよくないと感じているのなら、原因を突き止め、改善する必要があります。とはいえ、何が問題なのかわからない場合も多いかもしれません。ここでは、それぞれマットレスと敷布団について、寝心地が悪くなる原因を説明します。

マットレスの寝心地の悪さの原因とは?

もし、今使っているマットレスの寝心地が悪いと感じているのなら、下記のようなシチュエーションにあてはまっていないか確認してみましょう。

寝返りを打ちにくい

マットレスが柔らかすぎると身体が沈み込んでしまい、寝返りしづらくなります。また、マットレスの横幅が狭い場合も同様です。身体の同じ部分が長時間圧迫されることを防ぐために、寝返りは重要です。うまく寝返りできないマットレスは、寝心地の悪さを感じる原因になります。

マットレスが柔らかすぎて身体に負担がかかっている

柔らかすぎるマットレスは、身体が沈み込みすぎてしまい、背骨が「くの字」のような不自然な姿勢になります。このため、背中や腰に負担がかかり、痛みや不快感につながる場合もあります。

通気性が悪い

汗や湿気を吸収しないマットレスを使っていると、寝汗による蒸れが気になり、快適な睡眠が妨げられることがあります。

経年によりヘタりを感じる

マットレスは、時間が経つと形状が変わり、劣化してしまいます。そしてヘタったマットレスで寝ていると姿勢が悪化します。姿勢が悪くなると身体の一部に集中して重みがかかり、痛みの原因となる可能性があります。

体圧が身体の同じ部位に集中する

頭、背中、腰、足など、身体の凸部はマットレスに接触しやすく、体圧が集中する傾向があります。そのため、体圧分散性に劣るマットレスでは、身体の同じ部分が圧迫され続け、血行不良や痛みが引き起こされる場合があります。

敷布団の寝心地の悪さの原因とは?

もし、今使っている敷布団の寝心地が悪いと感じているのなら、下記のようなシチュエーションにあてはまっていないか確認してみましょう。

底付き感がある

敷布団が薄いと底付き感を覚えることがあります。さらに、敷布団の中綿が均等でなかったり、薄くなってしまっている場合も、底付きしたような感覚になることがあるかもしれません。これは、布団の中の綿やポリエステルが偏っているか、または使用しているうちに詰め物が減少しているためです。

このような場合、体の一部が直接畳やフローリングに触れてしまい、快適な睡眠が妨げられる要因となります。

寝返りを打ちにくい

敷布団が薄かったり、柔らかすぎたりすると、寝返りする際に抵抗を感じることがあります。寝返りできないと身体の同じ部分がずっと圧迫されることになり、痛みや睡眠不足が引き起こされかねません。

このため、身体が深く沈みすぎない適度な硬さの敷布団を選ぶ必要があります。

通気性が悪い

敷布団の素材や構造によっては、通気性が悪くなることがあります。

蒸れに効果があるのはウールやキャメルの素材ですが、やや高価です。予算をかけられない場合は、リーズナブルなポリエステル製の敷布団が選択肢の1つとなるでしょう。

経年によるヘタりがある

敷布団は長く使用すると、中綿が圧縮されて薄くなることがあります。また、中綿が片寄ることにより、部分的にヘタってしまうことも考えられます。経年劣化によるヘタりは、寝心地を大きく損なうので注意が必要です。

マットレスの上に敷布団がNGな理由3つ

マットレスと敷布団は使うシーンが異なるため、重ね合わせるのは基本的にNGです。なぜよくないのか、理由を説明します。

寝心地が逆に悪化するリスクあり

マットレスは直接寝ることを前提に設計されています。ウレタンタイプでもスプリングタイプでも、それぞれの構造で最も快適な寝心地を提供するようにつくられているのです。

一方、敷布団は畳の上で使用することを目的につくられています。

このため、マットレスの上に敷布団を置くと、マットレス本来の性能が十分に発揮されず、寝心地が悪化してしまう可能性があるのです。

かえって身体に負担がかかる

良い寝姿勢とは、脊椎がゆるやかにS字カーブを描いた姿勢です。マットレスの上に敷布団を置くことにより、体が深く沈み込んでしまって寝姿勢が悪化します。

これにより寝返りが打ちづらくなる、起きたときに疲れが取れない、腰が痛むなどの問題が引き起こされ、かえって身体に負担がかかってしまう可能性もあります。

カビが発生しやすい

マットレスの上に敷布団を置くと、カビの発生リスクも高まります。

睡眠中に発生する湿気は、マットレスや敷布団に吸収されます。マットレスと敷布団を重ねて使用することにより湿気が溜まりやすくなり、カビが発生する可能性があります。

今のマットレスで腰痛・背中痛がある場合はどうすればいい?

現在使用中のマットレスで腰痛や背中痛を感じる場合の対処法としては、まず寝姿勢に問題がないか確認しましょう。寝姿勢を変えても腰痛や背中痛がある場合は、マットレスを買い替えたり、フトンタイプのマットレスを導入することも視野に入れましょう。

寝方に問題がないか見直す

寝ているときに身体の痛みを感じたり、疲れがとれなかったりといった悩みがある場合、寝方を変えることで解消する可能性もあります。身体に負担がない寝姿勢かどうか、ぜひチェックしてみてください。

うつ伏せ寝は腰の痛みの原因にも?

足を伸ばしてうつ伏せに寝ると、腰周辺の筋肉の内側が長時間伸びてしまいます。これを放置したままにすると、起きている間も腰が歪む可能性があり、腰痛を引き起こしかねません。

また、うつ伏せ寝は、腰だけでなく首や首回りの神経も圧迫するので注意が必要です。

横向きで寝るなら「背中がまっすぐになっているか」を確認!

横向きで寝るのなら、腰をひねらない状態で背中とおしりがまっすぐになっていることが重要です。枕やマットレスの高さを調整して、身体のラインが一直線になるように心がけましょう。

また、足の間にクッションを挟むと、横向きの寝姿勢が楽になることもあるので、試してみてもいいでしょう。

マットレスの買い替えを検討

このように、寝姿勢を改善するためにはさまざまな方法が考えられます。しかし、寝方を改善しても寝心地が改善されない場合は、マットレスの買い替えを検討するのもいいでしょう。ここでは、寝心地の良いマットレスの選び方について紹介していきます。

体圧分散に優れているマットレスかどうか

腰痛や背中痛を感じているのなら、体圧分散性能に優れたマットレスを選びましょう。このタイプのマットレスは、体の各部分に均等に圧力を分散させることで、特定の部位に負担がかかりすぎないようにサポートします。

体圧分散に優れているマットレスは、一般的に寝返りしやすいといわれていますが、実は体にとっては、「寝返りしすぎ」もよくありません。必要以上の寝返りは、逆に眠りを浅くしてしまう可能性があるのです。

寝返りを打ちすぎてしまうのは、身体がマットレスに沈み込んでいないことが原因です。マットレスを選ぶ場合は、身体が適切に沈み込んでいるか確認するようにしましょう。

適度に反発力がある高反発マットレスがGOOD

高反発マットレスは、体の重さに対して適切な反発力を持っているため、沈み込みすぎず寝返りが打ちやすいタイプです。

密度30D以上、厚さ8cm以上の耐久性が高いものを選ぶ

ウレタンマットレスの密度は、Dで表記されます。Dの前に書かれた数字が大きいマットレスほど、密度が高いマットレスです。この密度がマットレスの耐久性に影響します。密度30D以上のマットレスは耐久性が高く、長年使っていてもへたりにくいと言えます。

厚さに関しては、8cm以上あるマットレスがおすすめです。理由としては、じゅうぶんな厚みがあることで、マットレスもより長寿命になるからです。

密度30D以上、厚さ8cm以上のマットレスを選ぶことで、マットレスのへたりによる身体の痛みを回避でき、耐久性も期待できるでしょう。

敷布団タイプのマットレスを検討

「部屋は狭いが、快適なマットレスを使いたい」という方には、マットレスと敷布団の両方のメリットを兼ね備えた敷布団タイプのマットレスもおすすめです。

メリット①:湿気がこもらず衛生的

敷布団タイプのマットレスは、通気性が良く、湿気がこもりにくいのが特徴です。三つ折りできるタイプは、運びやすく簡単に干すことができます。このため、ダニやカビの発生を抑え、衛生的な環境を維持できます。

メリット②:ベッドフレームがなくても使える

敷布団タイプのマットレスは、ベッドフレームなしで使用できます。ベッドフレーム分のスペースを確保せずに済むので、省スペースです。

メリット③:好みの寝心地を選べる

敷布団タイプのマットレスのなかには、好みの寝心地に合わせて硬さを変えられるものもあります。

例えば、コアラマットレス®が提供している敷布団タイプのマットレス「コアラフトンOASIS」は、硬さをカスタマイズできる仕様になっています。季節や体調に合わせ、思い通りに硬さを変えることができるため、いつでも最適な寝心地が選べます。

まとめ :寝心地に不安があるのなら、マットレスの買い替えがおすすめ!

この記事では、マットレスの上に敷布団を重ねることがNGな理由と、寝心地が悪い場合の対処法を説明しました。

腰痛や背中痛があるのなら、まず寝姿勢を見直してみましょう。それでも痛みが改善しない場合は、マットレスの買い替えや敷布団タイプのマットレスの導入を検討してみてください。寝心地が悪くなったり、快眠できなかったりする原因を突き止め、ぜひ快適な睡眠生活を実現してください。

 

 

 

こちらもおすすめ
【上級睡眠健康指導士監修】折りたたみマットレスの3つのデメリットを徹底解説|簡単にできる対策をすれば問題なし!
寝具コラム 記事を読む
【上級睡眠健康指導士監修】通気性の良いマットレスの素材や特徴とは?今すぐできるカビ対策についても解説
寝具コラム 記事を読む
【上級睡眠健康指導士監修】マットレスをソファ代わりに使うのはNG!部屋のスペースを有効に使うには?
寝具コラム 記事を読む